産業化時代の学校には、現代社会にある他のどんな制度にも見当たらない一つの構造上の盲点がある。この盲点は、学校システム全体がどう機能しているか、振り返って意見を言える唯一の存在が発言権をもたず、変革を導く意味あるフィードバックを与える権力を持たないことから生じている。この存在とは生徒だ。
『学習する学校』p112より。
学習する学校――子ども・教員・親・地域で未来の学びを創造する
- 作者: ピーター M センゲ,ネルダキャンブロン=マッケイブ,ティモシールカス,ブライアンスミス,ジャニスダットン,アートクライナー,リヒテルズ直子
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2014/01/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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子どもの声を聴く。
言うのは簡単だけれど、
都合よく聞くのではなく、一緒にこの場を創るメンバー同士であるという前提で聴く。
ある年。
「私が考える理想のクラスとは?」。
ガチで書いてねとお願いした。
ボクのクラスの子に聞いたのだから、
もちろんボクの影響は多大に受けている。
そのことは自覚的でいたいと思う。
それでも人によって理想は違っておもしろい。
ボクが語っていることに影響を受けている子。
ボクが「している」ことに影響を受けている子。
ボクを反面教師としている子。
思いもかけない角度から考えている子。
「いい目標を一緒に目指したい。先生も一緒に目指さなきゃ。
〜大人の発想は子どもと違って発想が固いから、ときに子どもの発想をつかってできることもあるから、先生と子どもがお互いに信頼できればいいと思う。」
とAくん。
ああ、そのとおりだ。
ボクの担任としてのダメさもよくわかっていたなあ。
子どもは学校を教室を共に作っていくパートナーだ。
★ぼくが思う理想のクラスは、
本気で自分やみんながよくなるようにと、みんなが考えていることが理想です。
だって、みんながよくしようと思ってないとよくならないと思う。
でも思ってるだけじゃなくて、行動にも移せるのが大事。
理想って言うのは、けんかをしない、みんないっしょにやろう、とかは、
はっきり言って低学年の理想。
だから人それぞれ、一緒にやんなくても、自分の強みがあるからそういうのを大事にしたい。
★ぼくはみんなが自由で楽しいクラスが理想。
自由っていうのは、みんなが勝手なことをする自由じゃなくて、
みんな一人ひとりが好きなことをして、それをみんなが認めてくれるクラス。
もめごとがあってもしっかり向き合って話し合って、いいプラスの方に向かっていけるクラス。
居心地のいいクラス。
いじめとかなくて、1人1人の強みを活かして、弱みをサポートしあえるクラス。みんながちがうのを楽しむ感じ!
.
★私が考える理想のクラスは居心地のいいクラスです。
いじめはおきず、いつも明るく笑顔なクラスがいい。
たくさんの先生は、先生が殆ど決めて、
そうすると男子と女子とで分かれていって、あまり成長もしづらいクラスになる。
トラブルが起きても自分たちで解決できないクラスになるから、
自分たちで何もかも決められて、自分たちでいいクラスを作り上げるのが
居心地のいいクラスだと思います。
たくさんの先生は
「子どもにも力があるんだ−!」と思う人もいれば、
「自分たちで決められない!どうせふざける!」とか
子どもの力を信じない人もいる。
先生だって、1人で29人の生徒を笑顔にするのは大変だし、
全員を笑顔にしたとしても、
みんなが幸せじゃないとあんまりうれしくない。
幸せになるのはひとりひとりなんだとおもう。
一緒にクラスを作っていく→一緒に学校を作っていく→一緒に社会を作っていく。
そして「学級」という単位はゆるやかに発展的解消をしていくのだろう。
子どもの参画を真剣に考えたい。
とても正直に言っておくと、ボク自身も毎年失敗の連続でした。
ついつい場をコントロールしたくなってしまう。
子どもたちは大人の『本気度』をよく見ているなって思います。