振り返りジャーナル重版がきまりました。ありがとうございます。
おかげさまで重版が決まりました。
みなさんありがとうございます。
(同僚の渡辺さんがもうすぐ書評を書いてくれるそう。楽しみやらこわいやら…)
「振り返りジャーナル」で子どもとつながるクラス運営 (ナツメ社教育書ブックス)
- 作者: 岩瀬直樹,ちょんせいこ
- 出版社/メーカー: ナツメ社
- 発売日: 2017/02/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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振り返りジャーナルは、毎日書くのが大切。
日々の中に「振り返ってみたいなあ」というポイントがあるかどうか。
それは、日々の学びが充実しているかどうかともつながります。
ぼくらの仕事が問われる面でもあります。
ある日の振り返り。
『時をさまようタック』という本で、ブッククラブをしていたころです。
- 作者: ナタリーバビット,Natalie Babbitt,小野和子
- 出版社/メーカー: 評論社
- 発売日: 1989/12
- メディア: 単行本
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★今日のブッククラブはとてもよかったと思います。理由はみんな本の内容をしっかり読んできていて、話し合いがスルスル進んだし、もうとまらなかった。○○のとってもいい質問のおかげでみんなさらに深まって話し合うことができた。作者の気持ちになって「どうしてこんなストーリーにしたんだろう。」
「どうしてこんな結末にしようと思っているんだろう」
などといった話し合いをしました。
他に特によかったのは、登場人物になりきって「自分だったらどうする?」「どうしてこんなことしたんだろう?」「わかるー!」「どうしてこうしなかったんだろう?」「〜だからじゃないかな?」
「なるほど〜!だったら賛成だな」など、自分だったら、がたくさんでたブッククラブでした。
人の幸せってなんだろう。限りがあるから幸せってことはあるかもしれないな。
★今日のブッククラブは、とっても奥が深かったような気がします。
なぜかというと、タック家の行動で、メイがなぜ打ったのか、ということです。
このとき、メイはどんなことを思っていたのかを話し合いました。そこでぼくたちの班は、「ウィニーのため」という考えが出ました。
(コールバーグの)レベルで言うと「他者を思いやる」ですね。
だけど、自分で正しいと思ったんだとしたら、メイは少し考えたほうがいいなと思う。もしメイの行動が正しいということになったら、世界は成り立たないと思います。世界がこれをうまく理解できたとしたら、きれいな世界ができると思う。でももう少し家で考えてきます。今日は家で哲学者になってきます。
同じ日でも算数の方が自分にぐっと迫ってくる人もいる。そのちがいがおもしろい。 この日の算数は「5分の1÷3は、なぜ分母に3をかけるか」をクラスで協同探究。
★算数で○○の説明を聞いて、わかったような気がしたので、自分なりにちょっと変えて考えて見ました。
でも算数って難しいところがおもしろいと思います。特に、わからないところを自分たちの力だけでどうにかしてわかるようになるっていうのが、おもしろいです。
★私は、今日の算数めっちゃ楽しかった。
だって5分の1÷3のやり方を、○○と考えていた。 そしたら、○○が来て「大丈夫?」と聞いてくれたしゅんかん、
「全然大丈夫じゃないから教えて-!」と言ったら、
「OK!」と言ってくれて助かった−!
でもそこからすごいことになったんだ!
話が止まらなくなって、ホワイトボードもいっぱい!
すごかったよ。
話がとまらなくなって、
ブッククラブみたいじゃない?
○○も、算数にホワイトボード出して使うって、天才というか、さえてるなー!
わかったしゅんかん めっちゃうれしくて信じられなかった。
だから今度の算数も、こんな感じの算数にしたいな−!
その日1日、あの子はどんなことを考え、感じていたんだろう。
放課後、そんなことを想像しながらジャーナルを読む時間は、ぼくの大切な時間でした。ひとりひとりの成長のストーリーが紡がれていく感覚。
とはいえ、ジャーナルの限界も知っておきたい。
ジャーナルを通してみえてくること、みえてこないこと。
書けること、書けないこと。
あすこまさんが書かれているように、
「教室という権力空間で、教師が生徒に振り返りを書かせる」ことに対する懐疑
ということは絶えず意識しつづけないとなあと思います。
読者であるぼくがいることで「書かせてしまう」こともたくさんあったと思うのです。