今日は、仕事の合間に、自宅で自分の仕事コーナーづくりに励んでいました。
いい感じにできたな(自画自賛)。
自分でリフォームすると、自分の場所という愛着がわいてくると共に、
自分の居心地は自分でよくしていけるという当たり前の感覚を味わえるし、なんといってもうれしい。自慢したくなって写真あげちゃいました・・・
きっと教室も同じはず。
自分たちの教室は自分たちでよくしていける。
自分にとって居心地のよい空間を自分でデザインできる。
それは自分も嬉しいし、他者も嬉しい。
最初っから成功しなくっていい。ずっと試行錯誤し続けることが大事。
自分の周りへの環境、ひいては社会への「当事者性」と、自分の行動による「改善可能性」。これを学校で体験的に学ぶことの優先順位は高いはず。
だからこそ新学期は、教室リフォームプロジェクトからスタートしたい。
なにー!このタイミングで品切れ!(涙)。
尊敬し信頼する編集者が、4人に丁寧に伴走してくれて出来上がった本。
手前味噌ですが。とってもいい本。
教室環境づくりを「やってあげる」ことは、実は全然いいことじゃない。
おとなの満足でつくるものではない。
「よい教室」をつくってあげること、で短期的にはよく見えるかもしれないけれど、長期的に何が結果として学ばれているのかは考えたいところ。
せめて一緒に考える「余白」を残しておくことは大事にしたい。
あまり学校が得意じゃなかった子が、
「棚を目隠しする布をつくるね」といって、
毎日休み時間のたびにせっせと縫い物をしていたことがあった。
今思えば、教室の中に自分で居場所作りをしていたんだなあ、きっと。
教室の破れかけていた古いカーテンがいつの間にか直っていたこともあった。
季節が変わるたびに,季節の飾りが壁を賑やかに。
参観日の前、まるで家庭訪問の前の家の掃除のように念入りに掃除する姿。昔の我が家を思い出す。
いつのまにか家でお気に入りのぬいぐるみが置かれていて、ケンカして泣いているときそのぬいぐるみをぎゅっとだっこしている子がいたり。
自分たちで創った「きょうしつ」で様々なエピソードが日々生まれて、
じわじわと子どもたちの「居場所」へと変化する。自分でつくったからこそ、愛着がわいてくる。
本にも載せたけれど、ずいぶん前に子どもたちに
「教室リフォームプロジェクト」について聞いたことがある。
・のんびりできる。落ち着く。居心地がいい。
・勉強の進め方にあっている。
・リラックスできるとろがあるのがいい。
・集まって相談したり、勉強したりできる。
・自分たちでやるとは考えること。
・ものの配置を相談したのが楽しかった。
・班で座るとおしゃべりするけど、すぐ話し合えていい。
・自分の部屋みたい
・早く帰りたいと思わなくなった。(岩瀬注:放課後、畳コーナーでおしゃべりして帰る人たちがいます・・)
・しあわせになる。
・本があると、自然に読むようになる。
・コピー機がとっても便利。
・勉強で疲れたときもリラックスできるから、逆に集中できる。
・文具コーナーがべんり。自分で自由に使える。
・途中で自分たちのアイデアで変えられる。
・教え合うのに最適。
・自由さが広がる
・自分たちでやるから、大切にしたくなった
・スッキリ片付いた ・友達関係がひろがる
・最初は興奮して畳に集まるけど、そのうちリラックスしたり、本読んだり、勉強に使ったりするようになる
・グループに机を置くので相談しやすいし、勉強しやすくなった。
・チームワークが高まる。
・たくさんの意見をきけるのがよかった。
・勉強しやすい
・インテリア会社がきれいにしたり、大工会社が家具を創ってくれたりして、自分たちの教室になっていった。
・今までは班にするのは給食だけだったけど、今はずっとだからたくさん話せる。
・すごしやすいから行きたくなる
・ストレスがたまらない。
・あばれなくなる
・自分の好きなコーナーがある
・しゃべらない人ともしゃべるようになった
・机を動かして良かったので、学びやすかった。一人にもなれるし。
日本の教室って無機質で、学びの場からほど遠い感じもするけれど、見方を変えると、それは強み。
フレキシブルに動く机を「自由に空間デザインしやすい」と捉えれば、自由度の高い空間。無機質であるからこそ、変化が見えやすい。
繰り返しになるけれど、自分の環境は自分でよくしていける。
自分にとって居心地のよい場を自分でデザインできる。
そしてそれは自分も周りの人も笑顔にする。
これが大げさかも知れないけれど、
「どうすれば幸せになれるのか」を自分の手の中に取り戻す第一歩。
まず自分の身近からスタートする。
これが広がっていけばきっと学校、社会、につながっていくのだろうなあとも思います。
結果としての仕事に働き方の内実が含まれるのなら、
「働き方」が変わることから、
世界が変わる可能性もあるのではないか。
この世界は一人一人の小さな「仕事」の累積なのだから、
世界が変わる方法はどこか余所ではなく、
じつは一人一人の手元にある。
(『自分の仕事をつくる』 西村佳哲 晶文社 )
この実感の原体験こそ、学校で経験したいことだし、感度として持っていたいことだなって思う。
そして、実は、子どもと一緒に創るのは教室だけじゃなくって、学びもそう。
学校におけるすべてがそうなんじゃないかって思う。
こんなステキな記事も。ありがたい。
中学校だってできます。
教室リフォームプロジェクト 1/2 - いくぼんの学習ノート
いくぼんさんのブログは,他の実践もおもしろいです。