いいことアンテナ
ボクらの頭の上には、「いいことアンテナ」と「わるいことアンテナ」がたっています。
「いいことアンテナ」は、自分の周りにあるいいことをキャッチするアンテナ。周りの人のいいところやいい行動、周りの人への感謝などをキャッチします。
学校の先生にとってはこのいいことアンテナは、クラスのいいところ、一人一人のいいところ、いい行動、成長、進歩をキャッチするアンテナです。
ようは、「プラスの情報をキャッチするアンテナ」です。
反対に「悪いことアンテナ」は悪い情報をキャッチするアンテナ。周りの人の欠点や失敗、よくない行動、気になる言動、等をキャッチします。
ようは、「マイナスの情報をキャッチするアンテナ」です。
ボクには、どちらのアンテナも備わっていて、頭にぴぴーんと立っているのですが、ボクの場合、かつては「悪いことアンテナ」の性能が圧倒的に高く、マイナス情報の電波ばかりキャッチしてしまっていました。
「悪いことアンテナ」でとらえた電波は、自分の中に「不快」を生みます。
それが気になって、その「不快」を解消したくて、クラスの子どもを責めたり、怒ったりして、何とかその「不快」を取り除こうとしちゃうんです。他人のせいにしちゃう。
困ったことに、「悪いことアンテナ」は使えば使うほど性能がアップしてしまいます。
微弱な電波もキャッチしちゃうんです。
そして悪い循環が生まれてしまいがち。
子どもたちの「悪いことアンテナ」も磨かれてくるんです。
お互いの悪いところを指摘し合う。責め合う。
このままじゃいかん。
そう思って、意識して「いいことアンテナ」の性能アップに努めました。
プラスの情報は、どんな微弱な電波でも拾えるように心がけています。そうするとうれしいことに、どんな微弱な電波もキャッチできるようになってくるんです。性能がアップしてきたなあと、ようやく実感できるようになってきました。「いいことアンテナ」で拾った電波は、自分の中に「快」を生みます。「快」なので、それだけで笑顔でいられます。
「いいこと」って実は特別なことじゃないんです。
「あたりまえにできていること」。
教室にはそれがたくさんあるはず。
その中にステキがあふれているはず。
見つけてそれだけで終わりにしてしまうのはもったいない。
大切なことは、そのキャッチした電波を、きちんと「放送」することだなあとも思っています。
放送とはもちろん比喩で、うれしさや感謝を伝えたり、事実をそのままフィードバックしたり、時にはお手紙や学級通信で伝えたり。
「ほめる」とは違うんですよね。
そうすると、先生をモデルに、自然に子どもたちの「いいことアンテナ」の性能もアップしだします。
お互いのいいところを見つけ、自然に伝え合うのが上手くなってくるんです。
不思議なぐらいいい循環が生まれてくるんです。
まずはボクの「いいことアンテナ」を磨くこと。
そして、そのプラス情報を積極的に、自然にシェアしあうこと。
そんなことを意識すると、ちょっとずつ日常が変わってきます。
もちろん時には、「わるいことアンテナ」がにょきにょきと伸びてきてしまうのですが・・・
これは何も学校に限りません。
家で我が子に対しても、妻に対しても意識しなくちゃ。我が子に対してはついつい「悪いことアンテナ」が優勢で・・・
結局、まず変わるのはボクからなんだなあと実感する毎日です。
明日はあなたの「いいことアンテナ」が電波をキャッチしますように。
ボクの「いいことアンテナ」が電波をキャッチしますように。