文学サークル(に限らず、学び全般)での一番重要なポイントは、「振り返り」です。
文学サークルでは、毎回、子ども達はノートに振り返りを記入します。
書くポイントはボクが指定することが多いです。例えば
・今日の自分のよかったところ
・今日の時間の改善点
・チームのメンバーでよかった人とその理由
・チームの改善点
・今日話し合いで深まったこと
・今日話し合って考えたこと
・今回読んだところの感想
等です。
振り返りを行うことで、話し合いのプロセス ー例えば、自分の参加の仕方のよかった点、改善点、友達のマネしたいところ(自分に取り入れたいところ)、チームとしてのよかった点、改善点等― をもう一度思い出し、それに意味づけをし、次回に生かしていきます。
振り返りもくり返すことにより、自分なりの課題ができ、次回に適用してみる、というサイクルが生まれ「自分達の力で」コミュニケーションの力が向上していくのです。
例えばAはこんな振り返りを書きました。
今日自分のよかったところは、ちゃんとアイコンタクトできたところでです。
話し合いの最初にBちゃんが、「今日はみんなでアイコンタクトを意識しようね」と言ったのだけど、それがちゃんと実行できました。
あと、ウナウナ(注:友達の言ったことに対して反応するということ)もできました。
改善点は、人が話している時につい話しちゃうことです。前からずっとやってしまっていて、(話し合いが)盛り上がるとつい出てしまいます。絶対今度は直したいです。
でも前よりも話し合いがうまくなってきています!
今日の話し合いで盛り上がったことは〜(以下略)
自分なりの課題を持ち、取り組んでいることが伝わってきます。
またBは以下のように書いていました。
今日のチームのよかったことは、今までよりも話が良くつながったことです。改善点は話しすぎてぼくの質問が3つしかできませんでした。だからもっと時間を考えてやること、話をそらさないことです。
これらの振り返りをチームで紹介し合って共有したり、大切なポイントについてディスカッションしたりするとより学びが深まるでしょう。
クラス全体に共有するテーマの場合は、全体でディスカッションするのも効果的です。
今回は学習のプロセスについての振り返りの例を書きましたが、もちろん、学習内容についての振り返り(なにを学んだか、まだわからないことは? もっと知りたいことは)なども行うことが出来ます。