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いわせんの仕事部屋

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『オルタナティブ教育』読みました。

研究室の学卒院生のNさんに紹介してもらい読んだ本。

 

オルタナティブ教育―国際比較に見る21世紀の学校づくり

オルタナティブ教育―国際比較に見る21世紀の学校づくり

 

 

 横浜市立永田台小学校でもお世話になっている、永田先生のご著書です。ここまで読んでいなくてお恥ずかしい。 オルタナティブ教育や学校づくりに関心がある人は必読。国際比較も興味深いです。

 

特に筆者が提唱しているオルタナティブ教育の「とらえ方」に注目。永田は、

①市場および国家から相対的に自律し、メインストリームの規範や通念をとらえ直す<公共性>

②伝統的な教育(公教育・私教育の別を問わない)を批判的に、かつ再構築する視座でとらえる刷新性。

③公教育との協働において独自の社会的役割を担う相互補完性。

④近代西欧という特定の時代的・地域的制約にとらわれず、どの時代のどの地域にも見いだすことのできる多様性。

⑤二項対立的な思考様式に依拠しない、ホリスティックな視座を重視する全体性(ホールネス)。

⑥少数派の声に代表される多様な価値や「特別のニーズ」が尊重される多元性。

 という6つの特性に整理しています。さらに、

いずれも具体的な教育内容を示すものではなく、むしろ内容を規定するフレームワークとしてとらえるのが相応しいといえよう

 とも。

内実を規定するのではなく、ゆるやかで機能としての概念として提示しています。

内容を規定しない、というのは実はかなり重要ではないかと。これを書くと長くなるので改めて。

どちらが正しいかという主義主張ではなく、既存の学校教育への批判としてではなく、社会的な存在意義から常に問い直し続けるようなシステム(筆者はそれを「セルフ・リフレクティブな作用がオルタナティブという概念には内在している」と整理している)を志向していく。

この6つの特性は何もオルタナティブ教育に限りませんね。今の学校教育をとらえ直す視座としても重要だなあ。