いわせんの仕事部屋

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「きのくに子どもの村」の凄み。

今日は隙間時間を使ってもう1冊読了。

きのくに子どもの村の教育―体験学習中心の自由学校の20年

きのくに子どもの村の教育―体験学習中心の自由学校の20年

 

この本は、元大阪市立大学、堀真一郎さんの学校づくりの記録だ。きのくにの取り組みはずいぶん以前から知っていて本も読んでいた。

 

ニイルと自由な子どもたち―サマーヒルの理論と実際

ニイルと自由な子どもたち―サマーヒルの理論と実際

 

 

ニイルと自由の子どもたち―サマーヒルの理論と実際

ニイルと自由の子どもたち―サマーヒルの理論と実際

 

堀さんが大学教員のまま学校づくりに取り組みはじめたのが1984年。ボクが中学生の頃だ。8年後の1992年。ボクが大学3年の時に「きのくに子どもの村学園小学校」を開校している。

この本は、学校づくりから現在に至るまでの貴重な記録だ。

改めて読むと、ボクが実践してきたことなど、所詮きのくにでの実践の公立での縮小版ではないかという気持ちになる。それくらいチャレンジングで質の高い実践の積み重ねだ。北海道の中学教師、石川晋さんがよく言っているが、ボクらが思いつく実践はたいてい先人がとっくに実践しているのだ。

学校づくりでの苦労も真摯に語ってくれている本書は、読みながら背筋が伸びてくる。

 

ボクらはこの提案を受けて、これから何をしていくのか。これからの大きな問いをもらった本だ。実現したいという想いって本当に大事だ。

 

ニイルの言葉、

まず子どもを幸福にしよう。すべてはそのあとにつづく。

その通りだと思う。

何度も戻ってくる本になりそうだ。この学校で大切にされていることの本質は、公教育でも大切にしたいことだ。言い換えれば、子どもの教育ではどこでも大切にすべきことだと思う。では、より多くの子どもたちに届けるには?ボクにできること、いやボクがしたいことはなんだろうか?公教育に届けるにはどうしたらよいだろうか?苫野さんのいう「学びの個別化・協同化・プロジェクト化」はサマーヒルがひとつのモデルになっているのだろうな。

 

今年、見に行こう。