いわせんの仕事部屋

Mailは「naoki.iwase★gmail.com」です。(★を@に変えてください。スパム対策です)

「授業改善から学びの構造転換へ」

今、

『すぎなみ9年カリキュラムー全ての子どもに、よりよい人生を切り拓く基盤を確実に築く「つながり」と「生かし合い」の学習指導』

を読み込んでいます。

杉並区のホームページよりダウンロードできます。

 

f:id:iwasen:20170629172436j:plain

f:id:iwasen:20170629172429j:plain

これ、すごいですよ。

「授業改善から学びの構造転換へ」

超画期的です。学びの個別化にも言及されています。

教育行政からこのようなすごい提案が出てくる。

教育が確実に変わり始めているのを実感します。

www.city.suginami.tokyo.jp

 

特に「巻頭言」と「総合的な学び理論編」がおすすめです。

今日、ぼくは理論編64頁でグッときました。

教育行政も確実に変わってきています。実践でそれに応えていきたい。

ぼくもがんばろう。

 

ちょっと長いですが引用します。ぜひ読んでください。

 

 

 私たちは、関わり合うことで、自分と他者の同じと違いを知ります。喜びや痛みなど様々な感情を経験し、「私」と「あなた」を調整し承認し合う方法を学んでいきます。そうして共に学び、徐々に他者や社会に働き掛けることを知る。それは最初、遊ぶ約束、物の貸し借り、口論した後の仲直り、あるい共に生活する教室環境や学級のルールといった小さな社会かもしれません。

 

 しかし、成長に伴って社会は大きくなっていきます。身近な場所、地域、国、そして世界。一人ひとりが、これら社会やそこに生きる自身の課題と向き合い、各教科で学んだことを使って、思い思いに活動する。その成果を生かし、世代、身体、性、地域、言語・文化、思想・信条、障害・症害、職業といったあらゆる境界を超え協同していく。ひいては、この社会は確かに変えていくことができるのだという集合的な効力感を、自分(たち)は自然を含め共に生きる万象のうちに在るのだという実感を育てていく。それが生活科や総合的な学習の時間の目標の指針となる総合的な学びの目的であり、学びを構造的に転換するということです。この意味で「総合的な学びの在り方」と「学びの総合的な再考」は、互いを呼び合う関係にあります。

 

 先にみたように、かつてデューイは、「学校を胎芽的な社会生活の場にしていく」といいました。ここで一つ付け加えておくなら、そのために学校という機会は、互酬と協同の実践によって、子どもたちを含め、そこに関わるすべての人の意志を代表してー経営ではなくー「統治」されなければなりません。その先には、全ての人と共に在る「協治」としての学校を見据える必要があります。それが胎芽的な社会生活、すなわち、私と公が融和したよき市民社会の胎芽になるからです。