プロジェクトをつくる:メモ。
今、軽井沢風越学園設立準備財団ではカリキュラムづくりのまっただ中。
今日も東北学院大学の稲垣忠さんをお招きしてPBL(Project Based Learning)デザインの研修でした。あーおもしろかった。
さて、PBLのカリキュラムどうやってつくるの?
どんなプロジェクトに価値があるの?どんなフレームワークを使ったらいいの?
そもそもどうやって教科を横断したカリキュラムをデザインするの?
学習指導要領は押さえられるの?
次々に様々な疑問や不安が押し寄せてきます。
ぼくたちは自分がこれまでにやってみたことのないことをやろうとすると,不安が襲ってきます。自分への期待値を過剰にあげてしまって、一歩踏み出しにくくなる。失敗したくない。それは多くの人にある感情です。
ではどうすればよいか?
まずは自分への期待値を下げて、とりあえずつくってみちゃうこと。
つくってみると、形ができるので、他の人と一緒に眺めることができるようになります。一緒に触ってみることができます。フィードバックを受けることができます。形にしないまま問いや疑問の空中戦をしていても、なかなか前に進みません。
とりあえずつくってみるには、何をとっかかりにすればよいか?
まずは先行事例を参考に、たくさんつくってみればいいんじゃないかな。
例えばHigh Tech High(以下HTH)。PBLで有名な学校。
こたえのない学校の藤原さとさんのブログに詳しいです。去年藤原さんと一緒に見学に行きましたが、魅力的な学校でした。生徒がプロジェクトをそれはそれは楽しそうに語ります。
HTHのホームページには学校で行われているPBLが惜しげもなく紹介されています。小、中、高の事例がたくさん。
これらをざーっと全部見て整理してみるだけでも、
「なるほど、プロジェクトってこんな風につくるんだな」
と勘どころがわかってくるでしょう(1日あればできる)。
しかもグーグル翻訳を使えば日本語で読める!(ちょっとあやしいけど)
プロジェクトのつくりかたのPDFもあります。英語だけど・・・・
これらのフレームワークを活用しつつ、HPのテーマ例に刺激を受けつつ、先ずはたくさんつくってみること。批評しあうこと。
「このフレームワークでいいのかな」と恐れる必要はありません。
つまらないプロジェクトができたら、それはフレームワークのせいではありません。逆を言うと、どんなにステキなフレームワークがあってもそれだけで良質のプロジェクトがつくれて、実践できるわけではないのです。
(さらに言うと、つくることと実践することの間には大きな段差があることにも注意。実践知は実践でしか培えない部分も多いです。ですからたくさん場に立つのが大事。対人のことは対人の中で学ぶほかない)
試行と思考のサイクルをグルグル回すこと。
自身の情熱からプロトタイプをたくさん作ってみること。
忌憚なくフィードバックしあうこと。
いくつかのプロジェクトをかけ算してみること。
いいのができた!と思ったら自分たち自身が学習者となって実際に学んでみること。やれることはたくさんありそうです。
ちなみにこの学校のカリキュラムも参考になります(ここも見にいきました)。
Principlesも明確。
探究のフレームワークもHTHとは違いますが、小学校にマッチしそうなフレーム。つまりいろんなアプローチがあるのです。
ちなみにこのHPは丹念に掘っていくと、フレームワークのPDFもダウンロードできます。
自分が子どもなら「絶対にやってみたい!」と思えるか。
いや大人になった今も「ワクワクする!やってみたい!」と思えるか。
シンプルにそんなところがスタートラインだと思います。
ちなみに風越では、
すべての子どもの “自由” に生きるための力を育むと同時に、“自由の相互承認” の感度を育む
ことを目指すので、カリキュラムを考えるための3つの問いは、
・「私は誰か。私が自由に生きるための力は何か」
・「私は他者やコミュニティとどう関わり、相互承認し合うのか」
・「私は自由で幸せな社会をつくるために、どう貢献していくのか」
です。これで探究の領域を考えていくのも手です。
自分用のメモです。よくわからない感じでごめんなさいー。