いわせんの仕事部屋

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深呼吸の必要

今日は、思うところがあって、
久々に長田弘散文詩集、
深呼吸の必要』を本棚から引っ張り出してきました。

深呼吸の必要

深呼吸の必要


ボクはこの詩集の「あのときかもしれない」が好きです。


きみはいつおとなになったんだろう。
きみはいまおとなで、
子どもじゃない。
子どもじゃないけれども、
きみだって、
もとは一人のこどもだったのだ。


子どものころのことを、
きみはよくおぼえている。
水溜まり。
川の光り。
カゲロウの道。
なわとび。
老いたサクランボの木。
学校の白いチョーク。
はじめて乗った自転車。
はじめての海。
きみはみんなおぼえている。
しかし、そのとき汗つぶをとばして走っていた子どものきみが、
いったいいつおとなになったのか、
きみはどうしてもうまくおもいだせない。


こんな書き出しで始まる9編の詩。
そう、いつからボクはおとなになってしまったのだろう。

クラスの子達を見ていると、ホントにうらやましくなります。
幸せな子ども時代を過ごしてほしいなあ。




今日は学年で、学校近くのナショナルトラストの森へ。
大きな木を倒し、枝打ち。
森の手入れ作業です。

一人1本のこぎりをもって、
無心に木を切っていました。
こんなに思いっきり刃物を使っていいなんて、
なかなかない。

不思議とケガしないものです。
昔、伊那小に授業を見に行ったとき、
参観者から、刃物を使う子どもたちを見て、
「危なくないのか?」
という質問が出たことがあります。

その時、助言者だった東京学芸大学の平野朝久先生は、

「大きなケガは不思議と1つもないのですよ。
その意味を考えてください」

とおっしゃいました。
心に残る言葉です。


とってもいい学びの時間でした。