今日は、思うところがあって、
久々に長田弘の散文詩集、
『深呼吸の必要』を本棚から引っ張り出してきました。
- 作者: 長田弘
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 1984/03/20
- メディア: 単行本
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ボクはこの詩集の「あのときかもしれない」が好きです。
きみはいつおとなになったんだろう。
きみはいまおとなで、
子どもじゃない。
子どもじゃないけれども、
きみだって、
もとは一人のこどもだったのだ。
子どものころのことを、
きみはよくおぼえている。
水溜まり。
川の光り。
カゲロウの道。
なわとび。
老いたサクランボの木。
学校の白いチョーク。
はじめて乗った自転車。
はじめての海。
きみはみんなおぼえている。
しかし、そのとき汗つぶをとばして走っていた子どものきみが、
いったいいつおとなになったのか、
きみはどうしてもうまくおもいだせない。
こんな書き出しで始まる9編の詩。
そう、いつからボクはおとなになってしまったのだろう。
クラスの子達を見ていると、ホントにうらやましくなります。
幸せな子ども時代を過ごしてほしいなあ。
今日は学年で、学校近くのナショナルトラストの森へ。
大きな木を倒し、枝打ち。
森の手入れ作業です。
一人1本のこぎりをもって、
無心に木を切っていました。
こんなに思いっきり刃物を使っていいなんて、
なかなかない。
不思議とケガしないものです。
昔、伊那小に授業を見に行ったとき、
参観者から、刃物を使う子どもたちを見て、
「危なくないのか?」
という質問が出たことがあります。
その時、助言者だった東京学芸大学の平野朝久先生は、
「大きなケガは不思議と1つもないのですよ。
その意味を考えてください」
とおっしゃいました。
心に残る言葉です。
とってもいい学びの時間でした。