5年生のクラス、とってもいい感じ。
とても意欲的な子ども達で、新しいことにドンドンチャレンジします。
例年なら、文学サークル(ブッククラブ)を実践するのは6月ぐらいなのですが、
今年は、
「もうできるんじゃないか?」
と思い、早速やりはじめて見ることにしました。
読んでいる本は以下です。
- 作者: 森絵都,武田美穂
- 出版社/メーカー: 童心社
- 発売日: 2002/11
- メディア: 新書
- 購入: 5人 クリック: 17回
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ボクの大好きな作家、森絵都の中学年向きの物語。
子ども達が共感しやすい、ステキな物語です。
5年生ならわりと、すいすい読めるので、最初にはもってこいの本。
とはいっても、5年生が始まってまだ2週間あまり。
4人グループで、自由に語り合うことが成立するか。
ボクは以下の理由から、「できそうだなあ」とアセスメントしました。
・ペアでのコミュニケーションが男女の間でも楽しそう。ある程度聴きあえる。
・朝のサークルタイムでもペアの健康観察「昨日どうだった?」とオープンクエスチョンで聴きあうこともできている。サークルを作るとき、毎日両隣を変える、と言うルールにしていますが、それもできています。男女のペアも全員ではないものの、自然にできてます。それってすごい!
・PAの様子から、男女が交じって活動するのもOK
そのときにポジティブなコミュニケーションが多かった。
・振り返りで子ども達だけで聴きあうことができていた。
・朝読書などで、本を20分位、静かに読める。
・短いテキストを元に、4人グループで10分話せた。
「いつもなら6月ぐらいからやるんだけど、みんなならできそうな気がするんだよね。
やってみない?」
「やってみる!!」
というわけで今日が初回でした。
2章ずつ、50ページぐらいを読み、ボクが作成した手引きに従って、国語のノートに話し合いの準備をします。
そしていよいよ文学サークルです
。
まず初めに、先輩(ボクのかつてのクラスの文学サークルの様子)をビデオで参観。
モデルを見ることでイメージを共有します。
そして、語り合い。
最初の時間は15分と設定しました。
「私たちもっとできるよ!」
『ビデオの先輩達は何分ぐらいやっていたの?」
「うーん、25分くらいかなあ。でもあのビデオ6年3学期だよ」
「それにチャレンジする!」
「じゃあ、まずは15分を目標にして、いけそうなら伸ばそう」
15分で話し合いは止まらず。
25分間、それはそれは楽しそうに話していました。
「おしまーい!」
「えええええええ!!!短い!」
話し合いもはじめてとは思えないしっとりとした感じで、ボクは鳥肌が立ちっぱなしでした。
子ども達の力はすごいなあ。
振り返りより
★今日最後に●●くんが、いいことをいってくれて、もりあがった!はじめてやってみて、最初は本当に大丈夫かな、と思ったけど、最後には『短すぎる!」と思えるようになっていました。話で人と人との関係が深まったかなあと思います。それと、あいづちで、
「いいね!」
「そうそう」
「私も思ってた」
などいってくれたから、自分で話しやすかったから、、自分もやってみたら、みんなたくさん話してくれたので嬉しかった。
★今日はじめてブッククラブをやって、あまり話し合いが得意じゃない私も話には入れてうれしかったです。よかったところは、みんな相づちをうって人の話を聴いていたところだと思います。あと、正直15分は私も難しいと思っていたけど、話していくうちにどんどんおもしろくなっていきました。●●君の意見はおもしろくて、自分にはない考えを持っていて、いいと思いました。
読んだことを語り合うことで、自分にはない読みに気づく。
何より読んだことを語り合うのって楽しい。
読書とは個人の営みにとどまらず、社会的な営みである、とつくづく思います。
それにしてもステキな時間でした。
尚文学サークルは以下の本で紹介しています。
- 作者: 岩瀬 直樹,山中 正大,矢島 江里
- 出版社/メーカー: 農山漁村文化協会
- 発売日: 2011/03/20
- メディア: 単行本
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* * *
先週はプロジェクトアドベンチャー『パイプライン』にもチャレンジ!
1時間目。
2グループは20分ぐらいで達成しました。
温かい、とってもいい雰囲気。
あと1グループがどうしても成功しません。
2チームができちゃったから、あせりもうまれ、あせるからこそ、よけいうまくいかない。
そしてマイナスの言葉があふれだします。
飽きてくる子もでてきます。
やがてチームの中に対立が生まれました。
ちょっとケンカっぽくなっています。
そこで時間切れ。
振りかえりをしているうちに、
そのチームから、こんな言葉が出てきました。
「先生、もう少しだけ時間ください」
そこでボクは考えました。
うーむ、どうしようか。
次の時間も体育館は空いていたので、
そのまま子ども達の力に任せることにしました。
乗り越えられる、そう思ったのです。
『あきらめない限り、失敗ではない」ということを学ぶチャンスだとも思いました。
他のチームにも事情を話し、了解を得ました。
「みんなでゴールするクラスにしたいんだ。もう1時間待っていてもらっていいかなあ」
それから1時間、ずーーーっとやってました。
ボクは体育座りをして、1時間ずーっと見ていました。
「信じて待つ」
そんな先生になりたいので、ひたすら見ていました。
そして残り5分でクリア!!
思わず涙ぐんでいる子も。
本当に大喜びでした。
チームが発達していく様子を2時間で見事に再現していました。
最初楽しくやっていて。
なかなかうまくいかずに、マイナスの言葉が増えてくる。
トラブルがおきる。
乗り越えて再チャレンジ。
少しずつ成果がでてきて、プラスの言葉が増えていく。
それに従って、どんどん成果がでてくる。
チームとしての動きが精錬されていく。まるで一つの生き物みたいに。
そして成功!
大喜びと達成感!
この体験はこれ以降に生きていくなあと思える2時間でした。
ジャーナルを紹介しますね。
★今日のPAでいちばんびりで、1じかんかけてもできず、プラスの言葉よりマイナスの言葉が多くあり、でも続けていたら、半分までいけて、
「絶対できる」と思いました。
それで話し合っていたら、●●くんが「がんばれ!」と言ってくれてうれしかったです。
それでゴール。目の前で1回、2回はずして、次やったら、みんな、
「最後集中!」と言ってくれたので、急に「ぜったいきめる!」
と思い、
ついにゴールしました!
みんなの力はすごいと思いました。
★はじめは「成功するわけないじゃん」って言っていた人もいたけど、あきらめずにやっていたら、チームワークとプラスの言葉と本気でできたと思います。
やっぱり、ぼくたちのクラスはできないことはないと思います。
★今日PAをやっていたとき、最初は半分もいかなくて、いけないかとあきらめていたときに、みんなが「あきらめるなー!といってくれていたから、私も頑張ろうともってしんけんにやりました。そして最後には4回も入ったので、しんけんにあきらめなければ何事でもできるんだ、と思いました。私たちのところは床においてゆれないようにする作戦でやっていて、ゴールのときあげていれる作戦でやりました。それはけっこういい作戦でした。
10日間しかたっていないのに、私の中ではもう楽しすぎて6ヶ月たったみたいにとっても楽しかったです。
よく考えればチームワークがこんなに感じられたのや、男女まざって遊んだり、こんなに楽しいのは、はじめてかもしれません。今までは女子は女子はだけで遊ぶことが多かったから
みんなで遊ぶととっても楽しいんだと思いました。
★今日の体育のPAで私は2班になりました。前半はもうぜんぜん動かなくて、
言い合いにもなりました。それでみんないっぱい考えて、
2班は2班なりの考えでやればいい、と思いました。
それからやって、後半は半分までいって、次はバケツまでいって、「できた!」と思ったら、
バケツの角に当たって、入りませんでした。
「もう少し!」とか、「バケツに嫌われた!」とか言ってくやしかったです。「つぎにがんばろう!」とか、
いつのまにかプラスの言葉があふれていました。
つぎに真剣にやったら、ゴールできてうれしかったです。これで、あきらめないで前に進めば必ずゴールできる!ということを学んだので、つぎのPAでも、なんでもあきらめないでがんばりたいです。
10日間が終わって、
みんな本当に仲良くなって、あれ?もう1ヶ月くらい立ったよね?と思うくらい友情がふかまりました!
* * *
これからいろいろなトラブルや悩みが出てくるでしょう。
でもこのベースがあれば、きっと乗り越えていくだろうなあと思っています。