いわせんの仕事部屋

Mailは「naoki.iwase★gmail.com」です。(★を@に変えてください。スパム対策です)

よい聴き手とは?

今日は放課後、とってもとっても嬉しいニュースが!
クラスのみなさん、月曜に報告します。
楽しみにしていて下さいね!
最高の報告です!



さて、クラスではノンフィクションでのブッククラブ(文学サークル)がスタートしています。
今回の選書は以下の通りです。
選ばれた本は、

ユウキ―世界で8番目のたたかいに勝った男の物語 (シリーズ・未来へのつばさ)

ユウキ―世界で8番目のたたかいに勝った男の物語 (シリーズ・未来へのつばさ)


エンデュアランス号大漂流

エンデュアランス号大漂流

これは2グループ


秘密の道をぬけて

秘密の道をぬけて

これも2グループ

マヤの一生 (てのり文庫 477C5)

マヤの一生 (てのり文庫 477C5)


そして後1冊は,ボクがいれた、

イクバルの闘い―世界一勇気ある少年 (鈴木出版の海外児童文学―この地球を生きる子どもたち)

イクバルの闘い―世界一勇気ある少年 (鈴木出版の海外児童文学―この地球を生きる子どもたち)

です。

4回に分けて行うことにしました。
どれもとてもいい本です。
友人のKAIが紹介してくれ,貸してくれました。
どうもありがとう、KAI。
今回は、去年の6年生のノートを参考に、自由に予読して話し合うことにします。



さて、今回のブッククラブには、個人目標に
「よい聞き手になる」と立てた子が10人くらいいます。

なぜかというと。。。。

こんな授業をしたからなんです。




以下は今日の学級通信より一部転載です(一部書き換えています)。


       *  *  *


さて、昨日の道徳の授業を覚えていますか?とても大切なことなのでもう一度ここにまとめておきます。

最初の質問は、

「話し手と聞き手どっちが大事?」


でした。
もちろんどっちも大切なのだけれど、どちらかと言えば?
聞き手という話になりましたね。

話し手がどんなに下手でも、聞き手がよければ、2人の間のコミュニケーションは成り立つけど、聞き手が下手だと、話し手がどんなに上手でも、2人のコミュニケーションは成り立たないよね。
そんな話をしました。

その後は「メラビアンの法則」について話しましたね。
心理学者のメラビアンという人が実験してわかったことで、

人とコミュニケーションをとるときに、「言葉(話の内容)」「口調(言い方)」「態度(表情、体などなど言葉以外のこと)どれが一番伝わっているか?

と言う話でした。


「言葉(話の内容)」が7%
「口調(言い方)」が38%
「態度(ボディーランゲージ)」が55%


言葉以外で伝わっていることが90パーセント以上!
それ以外のことの方がずっと大切なんですね。


(※ 子ども達向けに話を単純化しています。さらにこれは詳しく実験を読むといろいろと誤解もあるようですが、いずれにせよ、コミュニケーションにとって、ノンバーバルー非言語の部分はとても重要、と言うことを伝えたくて話しました)


その2つの話をした後、
「今日は<良い聞き手>とはどんな聞き手か?をみんなで考えよう。アンゲームというゲームをするのでその中で、自分なりの<良い聞き手とは?>の答えを見つけてみてください。と話し、アンゲームをしました。


アンゲームとは??

アンゲームとは、アメリカで30年以上前から販売されているコミュニケーションを学ぶためのカードです。ルールは簡単。友達と輪になって順番にアンゲームの質問カードに答えていきます。質問カードにはプレーヤーの気持ちや、好み、価値観を聞く質問などが約140問用意されています

例えば、
「ミカさんは、おばあちゃんのお葬式に出かけました。あなたにそのようなことがあったら聞かせてください」

「やさしい気持ちになれる言葉をひとつ教えてください」


等々。


 アンゲームでは誰かが答えている間は黙って聞いているのがルール。「黙って聞いている」、これが大切です。
 人って「聞く」のが実はすごい苦手(イワセンもです)。聞くことの大切さを知るゲームでもあるんですよね。
もちろん、「もっと詳しく聞きたい!」って思うことがありますね?そんなときは「コメントカード」を引けばOK。
このカードを引いた人は誰にでもツッコミや質問を出来る権利を得られるわけです。また、自分の感想や、他の人が引いた質問カードに対して自分の意見を述べてもかまいません。ここでのやりとりでさらに会話が深まっていきます。

アンゲームポケットサイズ子ども向け J1315

アンゲームポケットサイズ子ども向け J1315


       *  *  *

アンゲーム、すごくすごく楽しそうでした!
「じっくり聞く」という体験を楽しくできる,本当に優れたコミュニケーションゲーム。
教室にはしっとりとしたいい空間が流れていました。
とってもいい感じ。

30分弱の活動の後、終わりー!と言ったとき,多くの子が、

「えーーー!!」

気持ちいいみたいです。ひたすら聞いてもらうの。
1分ぐらい沈黙したって,みんな待っててくれんですから。



活動の後は振り返りが大切。
これがあって、初めて学びが生まれます。
今回の振り返りの質問は以下の3つにしました。



●やってみてどうだった?

●話し手、聞き手をやってみて感じたこと、気付いたこと、学んだこと

●良い聞き手って?


この3つで少人数で話し合ってもらいました。

子ども達が毎日書く「振り返りジャーナル」にはこんな事が書かれていました。

アンゲーム、マジおもしろかった!またやりたいな。聴くことってすごーい大切だね!こんなに人の話の聞き手になったのははじめて!そう考えてみると、前までの人の話の聴き方、わるかったかも。聴いてくれないと、いやーな気持ちになるよね。でも今日はいい聞き手になれてよかったな。これからもいい聞き手になりたいな。


アンゲームは楽しかったよ。
良い聞き手になる、と言うことを学んだよ。
話す方と、聞くほう、両方とも大事だね。
良い聞き手だと、話す方は気持ちよく話せる。
良い話し手だと、良い聞き手は聞きやすい。良い聞き手は目と目を合わせ、前かがみになるのがそうかな。



★学んだことは話し手の話をじっくりよく聞けば相手の気持ちがとてもよくわかったような気がした−!でも今回のアンゲームは○ちゃんがとても積極的に質問したりしていたし、○○は体全体で聞いているよー!オーラがはんぱなく、少し椅子ごと後ろに引いてしまいました。でもうれしかったな。○○はうなづきとかがとてもやさしくて、しかも笑顔で「うんうん」と言ってくれたのでうれいかった。
思ったことは、4人で並んで座っていると、前の人としかアイコンタクトできないので、りょうどなりの人もちらちら見ながら気にしたいなあと思いました。
良い聞き手とは、きっとアイコンタクトが上手で人の思っていることがよく伝わっているかどうかとかわかっていて、相手が話したことに対して質問したり、相手を困らせる質問をしたりできる人だと思います。


★今日のアンゲーム、たのしかったです。アンゲームはみんなのこととかいろいろわかって楽しかったです。またやりたいです。学んだことは態度です。みんなは聴いていたけど、やっぱりたいどは大切だと思いました。
(やっている最中は)静かなので態度で示すしかないと思います。
よい聞き手とは、うなづいたり、前かがみになっていたり、というのはアンゲームの時。
文サーの時は、話し手の後に続けたり、うんうんと言ったりすることです。
アンゲーム、本当に楽しかったです。
またいつか機会があればやろう!


★良い聞き手とは、どんなことを書くよ。
私の学んだことは、私はたまーに口調がきつくなることがあって、口調は33パーセントちょっと、言い方を変えれば伝わるかなーって思ったし、そんなに強い口調で言わなくてもいいことを学んだ!
感じたことは、聞くとき、みんなの視線が聞いてくれているオーラがでてたと思った。
思ったことは、まじめに聞いたのは初めてだ、ということだよ。


★今度違う人ともやってみたいなあ。
もし、イワセンがまたアンゲームをやるとしたら違う人ともくませてもらいたいな。
私は○班のみんなで話し合っていたとき、みんなが前によって、アイコンタクトしながら聞いていたことに気づきました。良い聞き手とは、しっかり人の話を聞いて アイコンタクトして、前に体を向けて人の話を聞くことだと思います。


★今日やったアンゲームは文学サークルみたいでたのしかったです!本当に班のみんなの考え方が違っておもしろいなーとか、不思議だなーとか思いました。今日学んだこといっぱいあります。
人の意見を全部聞いていないってことが!!
人の意見を聞かないとやばいなあーと思いました。
 
       *  *  *


今日もまた、

アンゲームやりたいよー」

なんて声が聞こえてきました。
ブッククラブのレッスンとしても、クラスづくりにも、いろいろ使えるアイテムです。
オススメですよ!


ちなみにアンゲームは、

ママ先生のワーク☆ライフ ハッピースパイラル

で紹介されていて知りました。
あきのり♀さん、ステキな情報ありがとうございました!