「自分でやれる」ための小さな階段。
3人の子どもを家から送り出す朝は慌ただしい。
「時間割そろえたの?」
「連絡帳入れたの?」
「そういえば、音読の宿題やったの??」
一つずつチェックしているともう大変。
「あー、パレット洗うの忘れてたー」
「だからちゃんと準備しておきなさいっていったでしょ!!(怒)」
と毎朝バトルになることもしばしば。
悪気があって忘れるわけじゃないんですが、他に楽しいこともたくさんあり、
やっぱり忘れちゃうんですよね。
ノーミソはこの点、あんまり信用できない。明日の準備なんて優先順位のずっと下位のの方なんですよね、子どもにとって。
で、そのバトルで子どもも親も疲れてしまいます。
注意の声やしかる声は、本人はもちろん周りで聞いている人の心も冷やします。
長男の時はこのバトルが恒例行事で、みんなして疲れてました。
善意なのに疲れる。よかれと思っているのに疲れる。
そしていっこうに改善しない・・・・・
これって、家庭に限らず学校にもありますよね。
で。小学2年生の次女には秘密兵器。
オクサンの発案で写真のようなチェックシートを始めました。
ミニホワイトボードに磁石が貼ってあり、やり終わったものから裏返していきます。
全部終わったら準備OK。
これを1年生の時から使用しています。
自分でやれるようになるための「小さな階段」です。
これが見事に効果を発揮しました。
学童保育から帰ってくると、チェックシートを見ながらテキパキと動きます。
宿題して、汚れたものだして、音読して、明日の時間割そろえて、連絡帳をリビングのテーブルに出して。
テキパキテキパキ。
朝も、これを見ながら自分でテキパキ。声をかける必要もありません。
1年、2年とほとんど自分で自分の支度をやっています。
親も「自分でテキパキできるね−!」と事実をフィードバックするだけでOK。
お互いニコニコで精神衛生上もとてもよいです。
朝からたまごっちの世話をする余裕を見せてます。にくいねー!
でもその時間、ほんとは読書してくれるといいんだけどな・・
やることを可視化する。
チェックリストにしてルーティーンワークにしてしまう。
そのことで効率化できますし、もれはないし、
なにより時間が浮いて、その時間を遊びやクリエイティブなことに使えます。
ノーミソの記憶に頼らず、外部記憶を上手に使う。
それだけで単純にミスがへるんですよね。
オクサン、グッジョブです。
最初は親がチェックリストを作りましたが、
やがて「そのリスト自体を自分で作って、自分でマネジメントする」
になっていくといいですよね。
今日力を借りてできたことは、明日は自分でできる。
ヴィゴツキーの「足場かけ」理論です。
これって、いろんな場面で使えそうです。
例えば、ボクが学年主任をしていたときは、『学年末の仕事チェックリスト』を作って共有。いつ何をやれば学期末の仕事が全部終わるかのチェックリストです。
終わったらこれにシールを貼っていくことで、学年3人の進捗状況もお互いわかり、サポートしやすくなります。なにより、仕事のもれがなくなる!
それだけで精神衛生上とてもいいです。
毎年記憶に頼ってやっていたころとは雲泥の差。
記憶力がニワトリ並みと称されるボクでも、忘れることがなくなります。
余談ですが、学習の個別化が進むと、自分で自分の学習をマネジメントするための、
『視覚化されたツール』が重要になってきます。
ともあれ。小1から大人まで。チェックリストはべんりべんり。
あ、今日はチェックリストで渡されてる買い物して帰らなきゃ・・・・・