会社活動の意味
5月の学級通信よりの転載です。
いよいよ5月も終わり。5年1組が始まって2ヶ月がたちました。もう1年の6分の1が終わったんだよね。夏休み冬休みをぬくと、5分の1が終わりました。1組はすてきなクラスになってきたね!目標にどんどん近づいているね!イワセンはうれしいです。毎日学校に来るのが楽しいのは、みんなのおかげです。ありがとう!
さて、今日は会社活動について書きます。会社活動はこんな目標で始めました。
・自分たちがやっていて楽しいこと
・クラスの役に立つこと
いろいろな会社ができ、そしてクラスのみんなのために、そして自分たちのために、毎日張り切って活動しているよね。おかげで教室は、どんどん楽しくいごこちのよい教室になってきています。
新聞社のしゅざいのおかげでクラスの様子がよくわかり、レク会社のおかげで休み時間が楽しい!
畑会社(?)はカボチャを育ててます。理科の観察もできるし、最後にはカボチャパーティーもするつもりみたい。フラワーガーデンは教室をきれいにしてくれてますし、手芸会社はどんどんクラスをいごこちよくしてくれてます。動物会社3社は、いろいろな動物を飼育して大忙し。そのおかげで他の人たちも、動物の成長を見ることができ、またクラスに仲間が増えて、全員がうれしい! 大工会社も今椅子の制作中。クラスが便利になっていきます。
さて、5−1はなぜ、会社活動をやり始めたのだろう?
それにはこんな理由があるのです。
・自分たちで考えて、行動できる人になってほしい。
会社では、自分たちで仕事を考えてやらなくてはいけません。やることも、やるじゅんばんも、役割分担も自分たちで決めなくてはならない。でもこれってとっても大切なこと。それを会社活動で身につけてほしいです。
これって大人になっても大切な力だよね。
社会を変えていく、世界を変えていく大切な力だとイワセンは思います。
・チームがどうすればうまくいくかを学んでほしい。
会社は『やりたいこと』が同じ人が集まったチームです。でもいくら目的が同じでも、人が集まると、うまくやるためにはいろいろな知恵が必要です。もちろんもめごとも起きます。
★もめごとや問題をどうやって解決していくか、
★友達と協力して、会社をうまくやるにはどうすればいいか、
★みんなが公平に参加するにはどうすればいいか
★メンバー全員とどうやっていい関係をつくるか
★どうすれば、自分の「よさ」をはっきできるか
そんなことを体験して学んでほしいです。この力は、これからずっと大事です。
大人になって仕事をするときも、この力はたくさんつかいます。
学校はそれを練習する場所。だからこそ「チームでうまくやる力」を、たくさん失敗しながら学んでほしいのです。今、飼育会社は「文鳥の名前をどうするか」でちょこっともめているよね。どうすれば解決するだろう?
そこが大切な学びです!「もめごとがあったら、成長のチャンス!」と思って、逃げずに問題に向き合おう。必ず解決できます。
もし自分たちでどうしようもないときは、イワセンに相談してね。
一緒に考えよう。
・自由と責任にはつながりがあるということを知ってほしい。
会社は自分がやりたいことをやるのですから「自由」があります。でも「自由」には「責任」がついてきます。「なんでもあり!」というわけじゃないんだよね。
例えば大工会社は「大工道具を安全に管理する」という責任がある。生き物の会社は、その生き物の命を大切にするという「責任」がある。えさのやりわすれとか、あると残念。自分で選んだからこそ、「そのためにどうすればよいか」を考える、これも大切な勉強です。休みの日の世話をどうするか、ももう一度一緒に真剣に考えよう。それが「自由」についてくる「責任」です。
ちょっとむずかしいけど、「自分の自由を守るためには、相手の自由も守らなくちゃいけない」ってことも知ってほしい。
このことはまたあらためて書くね。
・楽しみは自分でつくりだす! いいクラスは自分たちでつくる!
実はこれが一番大切だったりもします。「楽しみ」は自分たちで作り出せるということを知ってほしい。
自分からすべての一歩が始まることを知ってほしい。
「自分たちの毎日は、自分たちが楽しくできる。」
「自分たちのクラスは自分たちでよくしていける。」
「わたしは、いつでもなりたい自分に向けて成長できる!」
この感覚ってすごーく大事。
5−1がすてきなクラスになってきているのは、一人ひとりが「いいクラスにしたい」と思って行動しているからです。会社も、このクラスがいいクラスになるための、大切な大切な仕事なんだよ。(チョボラも!)
会社活動で楽しく活動しながら、こんなことを学んでほしいなあーとイワセンは思っています。
お家の方へ:
ボクの好きな本「自分の仕事をつくる」(晶文社)にこんな一節があります。
人間は「あなたは大切な存在で、生きている価値がある」というメッセージを、つねに探し求めている生き物だと思う。(中略)
結果としての仕事に働き方の内実が含まれるのなら、
「働き方」が変わることから、世界が変わる可能性もあるのではないか。
この世界は一人一人の小さな「仕事」の累積なのだから、
世界が変わる方法はどこか余所ではなく、じつは一人一人の手元にある。
この文がとても好きなのです。「一人ひとりの仕事(=生き方)から社会は変わる」ボクもこう思って仕事をし続けたいし、子ども達にもこんな感覚を感じてほしいなあとヒソカに思っています。