いわせんの仕事部屋

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文学サークルで学んだこと

昨年の6年生が文学サークルを分析してくれたことをポイントを絞ってまとめてみました。
魅力が伝わると嬉しいです。

・本が嫌いな人は本の内容がよくわからなくて、つまんなくなって、本が嫌いになったり、あきらめると思うけど、文学サークルならクエスチョナーとかあるし、話し合うから内容がわかって、本が楽しくなると思う。
  →苦手な子ほど、友達の力を借りて、読み切ったり、内容を理解したりできる。   
     足場にして学んでいる。友達をモデルに、読む力をつけることができる。


・読む範囲が決まっているから、いいところとかで終わると次がすごく読みたくなっていい。一人で読むと「これおもしろかった」といっても「あっそう、よかったね」とか「ふうん」で終わるけど、文学サークルだとああ、そこすっごくおもしろかったよね」と話が続くからいい。(他の本で文学サークルをやっている人に)その本を話し合った人からいいところとか、おもしろいかを聞くと、その本が読みたくなる。
          →感動を共有できる友達。読むことが好きになる!


・文学サークルが終わった後も、なぜか役割のことを考えてしまいます。例えば『冒険者たち』を読んでいるとき、普通に読書しているのに「ここってなんでこうしたんだろう?」とか「ここすごく重要だ!」とか、どんどん浮かんできてしまう!

→役割が、「読みのスキル」として身に付いていく。5つの役割は、ダニエルズが、優れた読者がおこなっている方略を役割化したもの。つまりシートづくりをしながら、その役割を自分のもの(読み方のスキル)として身につけることをねらっている。


・文学サークルのいいところは、まず読む力、書く力、考える力、話す力が全部つくところが一番のいいところだと思います。(中略)やっぱり文学サークルは国語の王様だと思います。そんなに難しい方法じゃなく簡単にできる方法なのに、10個以上のいいことがあるから、やった方が絶対に得だと思う。
    →複合的な方法=総合的な学習に発展できるのでは。プロジェクト学習、テーマ学習にもなる。


・悲しい所も、うれしい所もみんなで話し合えるから良い。本が嫌いな人はまず文学サークルからやってみるといい。文学サークルは本が好きになるための授業としては一番いいと思います。

    →嫌いな人ほど友達の力、チームの力で本が好きになり読めるようになっていく。本をほとんど読まなかったが、LCをきっかけに『ふたりのロッテ』を読み終え自信をつけて、次の本にチャレンジし始めた。

・区切ることで次が読みたくなります。文学サークルは普通の読書にも影響を与えます。わからないところとか、疑問に思ったところを考えながら読めます。

    →5回に区切ることの意義。連続ドラマを見るような効果?テレビ世代に合う?
     一人読みにも良い影響。

・一人で読んでいるとサラサラ深くは読まないと思います。だけど文学サークルだったら、深く深く読めるし、自分と違った考えもでて、より深く考えられます。一人読書にも影響してます。だって嫌でも本を深く読んでしまうから。しかも自分なりの考えも持てます。
   
   →積極的な読書をするようになる。話し合いで読みが深まる。どう読めば深く読めるのか、友達をモデルに学べる。自分とは違った視点、読み方を知ることができる。話し合って深く読むことで、一人読みよりも、より本の楽しさ、奥深さを体験できる。その結果、本の読み方が変わるし、本が好きになる。




・(最終回のお互いの本を)紹介しあうので読みたくなる。最後に文学サークルで紹介するのはとてもいいと思いました。苦手な人が何かの本を読んでつまらないから途中でやめたりもするけど、文学では中くらいの所がつまらなくてもあきらめないで読めるのが一番いいと思う。
    →他のチームが読んでいる本が気になってくる。選書の幅が広がる。友達からの紹介の有用性。彼女は、『みどりのゆび』を読んでいて、4回目までは「よくわからないなあ・・・」とややつまらないと思っていたそう。でも最終回で「涙が出るほど感動した!最後まで読んで良かった!一人なら最後まで読まなかった」と。
このチームはきっと、今後本を読むときに、最初に入り込めなくても、『もう少し先まで読んでみよう』という読み方を身につけただろう。


・読む範囲(ジャンル)が増える。すべての教科に共通するし、何より『振り返り』
が要重要だということがすごいわかった。ぼくが本を読めるようになったきっかけの(5年の時の文学サークルで読んだ)『イクバルの闘い』という本で、すごい感動した本でもありました。

     →普段は読まない本に巡り会うチャンス。選書の重要性。

・シートを作ったり、範囲を読まなきゃいけないし、もし忘れてしまったらみんなに迷惑をかけてしまうので、責任感が生まれ、本をだんだん読めるようになります
    →ある程度の緊張感

・一石五鳥だと思いました。それは書く力、読む力、話す力、聞く力などがつくと思う。
   
・友達がいるから読む!それが文学サークルの魅力だと私は思います

    →友達の存在の大きさ


・グループの人たちが同じ範囲を読んでいるから、ネタバレを気にせず語れる。その先が気になって読みたくなる感じを一度でも知れば、一人読書でも読めるようになる。


子ども達はこんなことを感じてくれていたようです。